【第47回】行政事務近代化九州ブロック研究会のご報告

2012年10月12日(金)に【第47回】行政事務近代化九州ブロック研究会を開催し、
86団体、のべ219名の皆様にご参加いただきました。
この場を借りて厚く御礼申し上げます。

※ご協力いただきましたアンケート集計結果につきましては
各講演の「プロフィールと感想を読む」よりご確認ください。

タイムテーブル

9:30 【受付】9:30~10:00 【場所】アクロス福岡(福岡市)
10:10~ 【講演1】
『自治体の危機管理経営』
片山善博 [慶應義塾大学 法学部政治学科 教授]
13:20~ 【講演2】
『激動する世界情勢と日本の課題』
村田晃嗣 [同志社大学 法学部長 法学研究科長]
15:00~ 【講演3】
『宇宙に衝撃を!』
樋渡啓祐 [佐賀県武雄市 市長]

【第47回】行政事務近代化九州ブロック研究会 レポート

【講演1】 10:10~12:00
『自治体の危機管理経営』

片山善博 [慶應義塾大学 法学部政治学科 教授]
住民が日々安心して生活し、生業に勤しめる環境を地域で整える。これが自治体
の大切な使命である。ところが、東日本大震災に見られるように、地域はある日
突然深刻な危機に見舞われることもある。
その際、普段の準備不足が原因で被害を最小に抑えられなかったり、誤った対応
によって被害をいたずらに拡大したりするようなことがあってはならない。
そのためには、自治体の「危機管理」はどうあるべきか。

「危機」は大災害にとどまらない。例えば、規律を欠いた予算が自治体財政を「危機的状況」に
陥らせることもある。また、生活道路で発生する悲惨な交通事故や小中学校でのいじめ問題
なども、地域や住民にとってはまさしく「危機」である。
では、これらを未然に防止するにはどうすればよいか。また、不幸にして「危機」が具現化
したとき、自治体はどう対処すべきか。

こうした問題につき、具体例や自身の経験をも踏まえて、みなさんと一緒に考えることとしたい。
講演者のプロフィールと感想を見る

1951年 岡山県に生まれる。
1974年 東京大学法学部卒業と同時に自治省(現総務省)に入省。
その後能代税務署長、自治大臣官房国際交流企画官、自治省固定資産税課長、
同府県税課長などを務める。
1999年 鳥取県知事就任、2007年退任。
2008年 4月より現職。
併せて、地方制度調査会副会長、中央教育審議会委員、財政制度等審議会委員、 官民競争入札等監理委員会委員、日弁連市民会議委員、日弁連法務研究財団
認証評価評議会評議員、行政刷新会議の議員などを務める。
2010年 9月総務大臣(第14代)就任、2011年9月退任。

【主な著書】
『日本を診る』(岩波書店、2010年)
『今、義務教育が危ない』(ぎょうせい、2007年)
『市民社会と地方自治』(慶応大学出版会、2007年)
『災害復興とそのミッション―復興と憲法』(共著)(クリエイツかもがわ、2007年)
『地域間交流が外交を変える』(共著)(光文社、2003年) など

「『自治体の危機管理経営』」講演のご感想

  • 誰の為に、何の為にミッションを行うのか考えて行動することが大事。 必要性をみすえて行動しないと目標と違う形で予算の支出を行い、目的が達成されない事は支援者に理解が得られない。
  • 「転ばぬ先の杖」平常時にどう備えるか、そう気づく事の大事さを今一度教えられました。
  • 災害を例とした危機管理に関し、通常時からの準備が必要であるとの講義であった。 このことは、災害時のみならず、全ての事において「リスク」を想定し、準備するべきであることを認識させられた。
  • 今回、7月に被災してから、常時からの備えの大変さを実感しております。 非常時の体制は、事前の訓練等では予測できないものではありますが、常々応用行動の訓練で整備できると思われました。
  • 東日本大震災以降、本市でも防災計画の見直しを行うこととしているが、防災専任職の管理者の設置の必要性や、 職員としての心構え、リーダーに求められるものなど、先生の実務体験からの話は大変参考になりました。
  • 危機管理だけではなく、自治体経営の根幹となる講話であったと思う。
  • 良かったけれども、もう少し総務省から見た地方自治体のあり方や実情を聞きたかったし、 自治体の危機管理経営のあるべき姿(トップリーダーだけではなく)をもっと聞きたかった。
【講演2】 13:20~14:50
『激動する世界情勢と日本の課題』

村田晃嗣 [同志社大学 法学部長 法学研究科長]
2012年はアメリカ大統領選挙など国際情勢の変動する年に当たる。
特に、民主党のオバマ大統領対共和党のロムニー候補で戦われる米大統領選挙
を中心に、アメリカ社会の人種的・宗教的多様性を検討し、さらに、日米関係や
地方分権を含む日本の政治情勢についても考えてみたい。
講演者のプロフィールと感想を見る

1964年 兵庫県神戸市に生まれる。
1987年 同志社大学法学部卒業(麻田貞雄先生の外交史ゼミ出身。茶道部中退)。
1991-95年 米国ジョージ・ワシントン大学留学。
1995年 神戸大学大学院法学研究科博士課程(国際関係論)修了。
1995年 広島大学総合科学部専任講師(アメリカ研究)。
1998年 神戸大学博士(政治学)。
1999年 広島大学総合科学部助教授。
2000年 同志社大学法学部助教授(外交史・安全保障政策論)。
2005年 同志社大学法学部教授。
2011年 同志社大学法学部長。京都経済同友会特別会員。京都日米協会副会長。

【審議委員等】
衆議院憲法調査会参考人(2000年)
参議院憲法調査会参考人(2003年)
朝日放送番組審議会委員(2003年~2010年)

【研究内容】
第二次世界大戦後のアメリカの東アジア政策とその決定過程、日米安全保障関係の歴史と課題などを
研究テーマとしている。歴史といっても、まさにliving historyなので、アメリカの情報公開法による資料の
開示や日米双方の政策担当者へのインタビューを精力的におこなっている。
また、単なる歴史研究にとどまらず、安全保障問題の現状分析や政策提言も意図しており、国際会議
への出席や総合雑誌・新聞への寄稿も折にふれておこなっている。

【主な著書】
『現代アメリカ外交の変容―レーガン、ブッシュからオバマへ』(有斐閣、2009年)
『プレイバック1980年代』(文芸春秋、2006年)
『アメリカ外交』(講談社、2005年) など

【公式ホームページ】  http://www.kojimurata.jp/

「『激動する世界情勢と日本の課題』」講演のご感想

  • 世界における日本の立場や情勢がわかりやすく楽しく聴けました。 今後、町村でも多様な人材や多様な生き方を受け入れ取り組む必要性を確認しました。
  • 私たち自治体職員にとってグローバルな視点から見る日本の今後の立ち位置は興味深かった。
  • 違った視点での話を聞かせていただき、視野が広がった。
  • 世界情勢と身近な地方自治のことが少しずつつながり、大変面白く感じました。 大局的な視野を持ち、様々な角度からニュースや新聞を深く読んでいきたいと思いました。 国際政治と国内政治、地方自治がつながれば、もっと何かが変わる気がしました。
  • 国際社会における日本の役割、市長等の自治体における人材の重要性やまちづくりの参考になりました。
  • 刺激的であった。
  • 国際的視点での幅広い知見をもとにわかりやすくお話をいただきました。地方公共団体における直接的な事柄は少なかったように思います。
【講演3】 15:00~16:30
『宇宙に衝撃を!』

樋渡啓祐 [佐賀県武雄市 市長]
平成23年8月1日、武雄市は市のホームページをFacebookに完全移行し、それまで
月5万件であった閲覧件数が月約300万件!キーワードは「共感」の発信!
市からの情報発信や市民の皆様からの問い合わせに対し、どのように取り組んで
いるか?

また、市Facebookページの飛躍的な閲覧数の増加を利用して、市の物販サイト
「FB良品」を開設。地元の隠れた名品・逸品を全国にお届けするため、出店手数料なしで行い、
売り上げも順調に推移しており、出展者の皆様からも好評を博す。
この「FB良品」は、薩摩川内市や陸前高田市などの自治体でも運用を開始しており、今後、全国
各地に拡大していく。その仕組みとは?

今年のゴールデンウイークに、図書館をあの「TSUTAYA」を事業展開しているカルチャア・コンビニ
エンス・クラブ(CCC)を指定管理者として運営委託するというニュースが全国に流れた。
その意味するところは「市民価値の向上」にある。これからの地方自治体が目指すロールモデル
とは何か?

武雄市が特別なんじゃ無い。「地方でも出来る、地方だから出来る」
講演者のプロフィールと感想を見る

1969年(昭和44年) 佐賀県武雄市朝日町生まれ
1993年(平成05年) 東京大学経済学部卒業
1993年(平成05年) 総務庁人事局(現総務省)入庁
1996年(平成08年) 沖縄開発庁振興局調整係長
2000年(平成12年) 内閣府(沖縄新法準備室)参事官補佐
2002年(平成14年) 総務省大臣官房管理室(公益法人改革担当)参事官補佐
2003年(平成15年) 高槻市市長公室長(総務省から出向)
2005年(平成17年) 総務省大臣官房秘書課課長補佐(総務省を退職)
2006年(平成18年) 武雄市長
2007年(平成19年) 関西大学客員教授
2008年(平成20年) 12月市長選挙
2010年(平成22年) 4月市長選挙(現在2期目)

武雄観光振興の起爆剤となったのは、ドラマロケ「佐賀のがばいばあちゃん」や、毎週日曜日開催の
「楼門朝市」。これまで低迷を続けていた観光客は一挙に前年比30%増、武雄物産の売上げも30%増。
現在はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「Twitter」、「Facebook」を活用した情報発信を
行っており、2011年8月に市公式ページを完全フェイスブック化し、2012年4月にフェイスブック・シティ課
を設置した。
2012年、朝日新聞出版「AERA」1月2-9日合併増大号で「日本を立て直す100人」に選ばれる。

【主な著書】
『「力強い」地方づくりのための、あえて「力弱い」戦略論』(ベネッセコーポレーション、2008年)
『首長パンチ』(講談社、2010年) など

【公式HP(フェイスブック)】  http://ja-jp.facebook.com/takeocity

「『宇宙に衝撃を!』」講演のご感想

  • ユニークな発想からトライ&エラーを繰り返しながら、スピード感をもって成しとげていく。 楽しいのか、きついのか、両方なのか?非常に興味深いです。
  • 今まで受けたことのない研究会のスタイルで大変有意義でした。
  • 斬新なアイデアでおもしろい行政サービスが提供できそうです。 21世紀型の地方自治とても言いかえて良いかもしれません。ただ、面白いですが、20~30年先を見据えた展望があればもっと良かったです。
  • 実行力の源についてふれた感じがしました。
  • 「スピードは最高の付加価値」行政だから出来る。行政だから早く決定すべきである。大事に持って帰ります。
  • 衝撃を受けました。
  • フェイスブックの活用については、役所主体でここまでやれるかというぐらい活用されている様で、参考としたい事項でした。 それ以外のお話は、先進的過ぎる感もありました。
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